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zoom RSS すき家、王将の減収要因は深刻な人手不足

<<   作成日時 : 2014/11/29 19:14   >>

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介護の世界も人出不足の傾向が強くなってきました。

苦境にあえぐデフレの勝ち組… すき家、王将の減収要因は深刻な「人手不足」

産経新聞 11月29日(土)12時5分配信


 景気回復に伴う人手不足が、デフレの勝ち組といわれた企業を直撃している。牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーホールディングス(HD)は、深夜帯に1人で店を切り盛りする勤務体制「ワンオペ」の見直しで平成27年3月期に初の営業赤字に転落する見通しだ。「餃子の王将」の王将フードサービスは、未払い賃金を支給するなどしたら26年9月中間連結決算が大幅減益になってしまった。勝ち組を悩ます収益力の低下は、裏を返せばデフレ下の成長が従業員の犠牲に支えられていたということなのだろうか。(中村智隆)

 ■ゼンショーHD、創業以来初の営業赤字

 ゼンショーHDは11月10日、27年3月期の連結業績予想を下方修正した。営業損益は、従来予想の80億円の黒字から一転して17億円の赤字に見直し、最終赤字は従来の13億円から75億円に大幅に引き下げた。

 通期の営業赤字は昭和57年の創業以来初めて。配当も初めて見送る。経営の屋台骨を揺るがしかねない事態を招いたのは、深刻な人手不足だ。

 ゼンショーHDは、積極的な新規出店により外食業界で売り上げトップに上りつめた。すき家で深夜時間帯に1人の店員が接客から調理、会計などすべての仕事をこなす「ワンオペ」を敷くなど人件費を徹底的に削減。同時に低価格も実現してデフレ下で大きく業績を伸ばしてきた。

 ところが、今年2月に調理の手間がかかる鍋メニューが発売されると、負担の大きさに不満を募らせていた店員が次々と退職。人手不足で営業を休止・短縮する店が相次ぎ、収益機会が激減した。

 さらに、これを機に設置された第3者委員会で「2週間家に帰れない」「月500時間以上働いていた」など従業員の過酷な労働実態が明らかになった。もともと景気回復に伴いパートやアルバイトが集まりにくくなっていたことに加え、過酷な労働環境が指摘されたことで求職者に敬遠される結果にもつながった。

 このため第3者委員会から提言を受けたワンオペ解消が実現できない1172店舗(10月末時点)の深夜営業を停止した。ゼンショーHDの金子武美取締役は「(人手が確保できずに)深夜帯の営業休止店舗の解消が想定通りに進まなかった」と営業赤字転落の理由を説明した。

 ■王将は未払い賃金を払って減益

 また、王将フードサービスが10月31日に発表した26年9月中間連結決算は、売上高こそ前年同期比1・4%増と増収となったが、営業利益は30・2%減、最終利益も24・9%減と減益だった。

 5月に公表した業績予想では増収増益を見込んでいた。しかし豚肉などの原材料価格の高騰などに加え、未払い賃金を支払ったため大幅な減益を強いられたのだ。

 ゼンショーHDと同じく低価格路線でデフレ時代を勝ち抜いてきた王将フードサービスだが、25年7月から26年2月にかけて社員とパート従業員計923人に対し、2億5500万円の未払い賃金があったことが判明。サービス残業などで適切に賃金が支払われていなかったという。

 今回判明した未払い賃金は26年4〜6月期に費用を計上した。この問題などの責任を取る形で役員4人を降格処分にし、全役員と監査役の報酬を減額する。

 一方では、労働環境改善のため一部店舗で営業時間の短縮に乗り出しており、渡辺直人社長は「将来に向けての礎(いしずえ)づくりに対応できている」と説明した。

 ■“ブラック”イメージを払拭できるか

 ゼンショーHDは、必要な人材を確保し、12月末までに深夜営業をしない店舗を900店舗程度に減らす考えだ。最終的には全店舗での24時間営業を目指し、「過剰な労働環境は改めつつも『お手軽』などといった従来のコンセプトを踏襲する」(関係者)という。ただ、ワンオペ解消に向けた人材確保や待遇改善のために人件費の上昇を招き、収益を圧迫する構図から抜け出すのは容易ではない。

 一方、王将フードサービスは10月から人件費や原材料価格の上昇などを理由にギョーザなどを値上げ。一方でギョーザの皮や麺に使う小麦粉など主要食材を国産品に切り替えるなど低価格路線を中心とした戦略からの脱却を模索している。

 ただ、いったん悪印象が定着してしまうと挽回するのは難しい。

 居酒屋チェーン大手のワタミは、27年3月期に2期連続の最終赤字に落ち込む見通しだ。20年に新入社員が自殺したことをきっかけに「ブラック企業」と批判され、そのイメージをぬぐいきれず人材を確保できないのに加え、イメージダウンによる客離れも進んでいるとみられる。

 ある業界関係者は「景気が回復するなか、企業の人手不足感が強まり、労働市場は雇う側より働く側が有理になりつつある」と指摘したうえで「企業は労働環境の整備はもちろん、求職者にいい印象を持ってもらう必要がある」と説く。

 デフレ下で急成長を遂げた外食企業はいま、ビジネスモデルの早急な転換とイメージアップを迫られている。

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